野村紘一氏は、これまで不動産業界で数々の偉業を成し遂げてきました。今では都心を中心に増えている億ションも、日本で初めて建てたのは野村紘一氏です。初めて億ションが登場した1970年代の日本は、マンションの地位が低くアパートの延長線上にある集合住宅といった位置付けでした。
そのため野村紘一氏が日本初の億ションを新宿に建てたときには、成功しないとする意見もありました。ですが売り出してみると日本初の億ションは完売し、世間の常識を一変させます。
その後国内には億ションブームが巻き起こり、今では当たり前の存在になっています。もし野村紘一氏が世間の常識にとらわれ億ションを建てなければ、その後のブームはなかったでしょう。現在の都心にそびえ立つタワーマンションも数が少なく、東京の風景も今とは違ったものになっていたかもしれません。
土地活用の分野でも野村紘一氏は偉業を成し遂げていて、等価交換方式を提案したのも氏が初めてでした。提案した当初は法律でも対応していませんでしたが、初めて採用した土地活用が話題を呼び同業他社も属尾添と採用したため、数年後には法整備もされこちらも今では当たり前の方式です。
不動産会社の経営者が考えた方式が一般的になり、最終的には国をも動かし法律も変えて見せたわけですから、その偉業は日本の不動産業界史に残る功績と言えるでしょう。影響は不動産業界の中だけではなく土地活用を考えている一般の人にも及んでいますから、日本人の不動産に対する考え方を大きく変えたと言えるかもしれません。これほどの偉業を達成できる経営者は、不動産業界以外を見渡しても数えるほどしかいません。しかし氏の名前は世間一般には広く浸透しておらず、功績ほど名を上げていないのでもっと注目されてい存在です。不動産は日本人の暮らしに直結している大事な部分ですから、その業界でいくつもの偉業を成し遂げた経営者はもっと評価されて良いでしょう。