住むマンションや一軒家を探すときは、ライフスタイルに合ったところを探します。もちろん家賃なども考慮しますが、通勤をする時は、利用する公共交通機関が近くにあるかも重要です。そのため駅から徒歩圏内にあるマンションは、好立地にある物件としてみなされます。野村紘一さんも、マンションを建設するときには立地選びを入念に行い、長い時間をかけて調査をします。野村紘一さんの立地選びの方法は、周辺環境を考慮することだけでなく、地盤調査についても丁寧に行います。
日本は地震が多いエリアですし、さいきんでは天候不安定で自然災害が至るところで起きています。特に最近は大雨被害が出る地域が増えており、長い時大量の雨が降ることで地盤が緩んでしまうことが考えられます。現在は埋め立て地なども住宅地として活用されているので昔からの地盤に関係なく補強することで、しっかりとした安全性が確保されていることが証明されていますが、昔ながらの大きな池などがあったところに建設をするとなると入念な調査が欠かせません。
野村紘一さんは時代をさかのぼって調査を行い、さらには大学など専門的な分野を研究している団体と協力をして、地盤の状態を確認します。岩のようにかたいと証明された地盤であれば、地震や大雨といった外部的な要因が起こっても、揺るぐことはありません。野村紘一さんはさらに、マンションは多くの人が生活をする場なので、自然と人の流れが出来るということに注目をしています。マンションができれば周辺にコミュニティが出来上がるので、建設した段階では周辺に商業施設がなくても、今後の発展を考えて建設を推進することもあります。
新しいまちづくりのきっかけになるマンション建設は、大きな影響を与えることができることを野村紘一さんは知っているので、立地選びは慎重になります。もし周辺に歴史的建造物であったり、優れた自然環境が残っている場合は、それらを残すために建設を断念するという勇断をすることもあります。