野村紘一という人物の名を聞いたことがあるでしょうか。今ではマンションが多く見られるようになり、都心にはいわゆる億ションも建設されるようになりました。億ションというのは、その名の通り数億円で購入できる住居のことで外装も内装もホテルのようなつくりになっているのが特徴です。この億ションを日本で初めて開発した人物こそ、野村紘一なのです。現在は不動産総合商社の代表を務めていて、それ以外にも多くの肩書を所有しています。主な事業内容としては、建物の内装やメンテナンス、インテリアなど不動産関連のサービスを幅広く手掛けています。
億ションを発表した当初、周囲からは売れないだろうという声が多くあったのですが、野村氏は後の経済成長が購入に結び付くことを予想していて、ずばりその予想が的中したと言えます。元々、大学では法律を勉強していたということなのですが、会社を運営するに当たって経済にも目を配っていたのです。
野村が起業したのは、1975年のことです。多くの場合、起業当初は経営の難しさにぶち当たり赤字が続いて徐々に経営が軌道に乗ってきてようやく黒字になるというケースが見られる中で、野村の場合は様々な試行錯誤をしながらも初年度から黒字を達成しこれまで一度も借金や負債を抱えたことがないというのです。一般的に、順調に経営が行われているように見える企業でもそれ相応の負債を抱えているものです。しかし、数十年も無借金というのはそう簡単にできるものではないため、その経営方法を手本にする実業家も少なくありません。
近年では、日本のみならずアジアやハワイにも法人を設立しリゾートマンションの開発に着手しています。今後も、さらなる住まいの提供を行うことを目指しており人々の生活を変えるような建物が登場する可能性があります。不動産をデザインする能力や、時代を先読みする力に長けていると言えますが何も先天的に身についていたわけではありません。そのため、努力をすれば誰でもこのように成功を収める可能性があるのです。